自分を回復する物語―『図書館の神様.』著:瀬尾まいこ
今回もやられた。何しろ出だしが『清。私の名前だ。』とこう来た。 え、誰?男、女?振り仮名はキヨって書いてあるけど、キヨシじゃないだろうなあ・・・などとページを手繰るスピードが加速します。 『幸福な食卓』でもそうでしたが、「つかみ」が本当にお上手です。 さて今回のお話は部活一本やりの高校生の主人公が、名前の通り清廉過ぎて、とあることで級友が自殺してしまい、以降、やりたいことも見つからず、ぐだぐだな大学生活を経て、ぐだぐだな不倫生活の最中に講師として赴いた高校で不慣れな文芸部なる部の顧問としてぐだぐだと生徒と過ごしていく中で彼女自身を回復していく、といったようなお話です。 人の不完全への温かい眼差…