『快楽としての読書 海外篇』/丸谷才一
丸谷才一による海外文学の書評集。書評というと基本的には新刊が対象になるものだけれど、そこは大ベテランの丸谷才一、1960年代から2001年までという長いスパンのあいだに書かれた書評600編ほどのなかから116編が選ばれ、収められている。結果として本書は、いまや古典や名作と言われるような作品ばかりを評した一冊になっており、しかも丸谷の書評はとにかく上手いので――読んだことのある作品なら、なるほどねーそうまとめるかーって感心できるし、読んだことのない作品なら、どうして俺はいままでこの本をスルーしていたのか…すぐにチェックせねば!という気にさせられてしまう――読みたい本リストがどんどん増えていってしまう。なかなかに罪作りな一冊だ。